台湾で生活をすることになった場合、銀行口座を持っておくとお金の管理がしやすく、便利です。

仕事や研究で台湾に来ることになった方は、給与口座が必要です。

学生でも家賃の振り込みや奨学金の受け取り、日本からの海外送金の受け取り用に開設しておくのが良いでしょう。銀行口座を開設すると、現地のクレジットカードと同様に使えるデビットカードを持てるメリットもあります。

外国人でも台湾で銀行口座が作成できますが、保持しているビザなど条件があります。

 

この記事では、外国人(日本人)が台湾で銀行口座を開設する条件、また口座が開設しやすいおすすめの銀行を紹介します。

台湾の主要銀行と特徴について

台湾では日本と同様に、旧国営銀行や民間の銀行、外資の銀行、球団を持っている銀行など複数の銀行があります。以下はそれぞれの銀行の特徴です。

台湾銀行(Taiwan Bank)
中華郵政(Chunghwa Post)
中國信託銀行(CTBC Bank)
玉山銀行(E.SUN Bank)
台新銀行(Taishin Bank)
国泰世華銀行(Cathay United Bank)
花旗銀行 (City bank Taiwan)
特徴
・旧国営銀行
・桃園空港内では両替手数料が無料
・日本のゆうちょ銀行にあたる
・台湾全土に支店(郵便局)があり、地方や離島でも利用しやすい
・20歳未満でも口座の開設が可能
・プロ野球チーム 中信兄弟を所有している
・オンラインバンキングの利便性が高く、若者にも人気
・台湾で最もデジタルバンキングに力を入れている銀行の一つ
・オンライン・モバイルバンキングの操作性が高い
・クレジットカードの特典が充実しており、特にショッピングや飲食の割引が多い
・ATM手数料無料サービスや、電子決済との連携が便利
・ATMや支店の数が多く、全国どこでも使いやすい
・クレジットカードの特典が豊富で、海外旅行向けサービスも充実
・外資系銀行の代表格で、台湾市場に長年根付いている
・外貨預金、国際送金、資産運用サービスが充実しており、海外在住者や富裕層に人気

台湾で銀行口座を開設できる外国人の要件

台湾の銀行で口座開設をする場合の要件は以下の通りです。

20歳未満の方は、台湾の銀行で口座が開設できませんので、口座開設が可能な中華郵政で手続きを行いましょう。

 

  • 口座開設時20歳以上
  • 在留してから3か月以上経過している(就労で来台した場合はこの限りではありません)
  • 台湾で有効な住所がある(ホテル不可)
  • 台湾の電話番号を持っている

外国人は窓口で|口座開設方法

台湾人はネットでの口座開設が可能ですが、外国人は銀行の窓口に行って手続きをします。

 

  1. 銀行の受付で口座開設したいことを伝え(中国語では「我要開戶」)、番号札を受け取ります。
  2. 口座を開設する理由や台湾滞在の目的を聞かれるので、以下のように答えます。
    ・留学の方は:讀書(学業のため)
    ・給与受取の場合は:工作(就労のため)
    ※仕事の目的で口座開設する際は、確認のため実際に会社に電話する銀行もあります。職場で給与振込口座を指定される場合は、職場に銀行員が来てくれスムーズに口座開設が完了する場合もあります。
  3. 指定された口座開設の申し込み用紙に必要事項を記入し、必要書類を提出します。この際にインターネットバンキング(中国語で「網路銀行」)の設定をするか聞かれるので、お願いしておくと便利です。
  4. 申請後、当日中に通帳とキャッシュカードを受け取ります。
  5. 受取後、ATMで暗証番号の設定を行うと、口座の利用が可能になります。※慣れない中国語や英語の画面での操作が難しい場合は、銀行員に手伝ってもらいましょう。

    銀行口座開設時の必要書類

    口座開設の際の必要書類は、居留証を所有しているかいないかで少し異なります。

    書類が不足している場合は口座開設ができない時もあるので、しっかり準備をして銀行に向かいましょう。

    居留証がある人

    • 居留証
    • パスポートか健康保険証または運転免許証
    • 日本のマイナンバーの番号
    • 口座開設時に入金するための1000元
    • フルネームの印鑑

    居留証がない人

    • パスポート
    • 中華民國統一證號基資表(内政部移民署で申請できます)
    • 日本のマイナンバーの番号(現在海外在住者でも取得できるようになりました)
    • 水道代、ガス代などの住所が証明できる書類
    • 口座に入金する1,000元
    • フルネームの印鑑

    ※外国人の場合は、印鑑がなければサインでも代用できます。紛失が心配な方はサインが楽です。

    外国人におすすめの台湾の銀行

    中華郵政(台湾のゆうちょ銀行)

    台湾に留学に来ていて、まだ20歳未満の方におすすめです。近くの郵便局に行けば大学生でも簡単に口座開設ができるので口座開設の敷居が低いのがおすすめの点です。

    また、台湾政府からの補助金や奨学金の受け取りでも利用することができます。

    中國信託銀行

    台湾のセブンイレブンには中國信託のATMがあり、また、銀行の店舗数も多いので、口座開設や送金などの際にとても便利です。

    特定の店舗には、外貨両替のATMもあります。

    中國信託のline pay簽帳卡は、カードで支払うと最大16%のポイントが還元されます。

    ポイント還元で提携しているお店もとても多いです。

    台新銀行

    台湾全土のファミリーマートには台新銀行のATMが設置されています。

    また、台新銀行のATMで台新銀行のキャッシュカードを使って手数料なしで日本円を下ろすこともできます。

    日本円が必要になった際に、ファミリーマートに行くとすぐにお金を下ろすことができるので、帰国の際などにとても便利です。

     

    台湾で銀行口座を開設するメリット

    ①デビットカードが持てる

    一番のメリットは、口座開設をするとデビットカードが持てるという点です。このデビットカードにはVISAやマスターカードがついているので、開設時に設定すると台湾だけでなく海外でも利用することができます。

    台湾の全聯スーパーでは海外クレジットカードでは決済ができないことと、他にもオフラインやオンラインで台湾発行のカードしか登録できない、使えない場合が多くあるので、台湾のデビットカードを一枚持っているとより便利になります。

    また、台湾のデビットカードは悠遊卡や一卡通がついているので、そのカードで公共交通機関を利用することもできます。

     

    ②Apple payやline payも利用可能

    台湾ではスマホ決済がとても多く、基本的なお店はスマホ決済ができるので、スマホ一つで外出できます。

     

    ③ネット支払いできる

    家賃の振り込みや、電話代などの支払い、送金もアプリでできるので、わざわざコンビニに行かなくても支払いができます。

     

    ④海外送金ができる

    口座がないと、海外のATMで日本のクレカで限度額まで海外キャッシングの借入を続けるくらいしか現金を持つ方法がありませんが、口座があれば一定の金額を日本国内から安全に移すことができます。現金を手元におくことの心配(盗まれるなど)もありません。

     

    ⑤日本以外で外国通貨の口座が持てる

    口座維持は難しいですが、将来海外の会社から報酬をもらう際に資産を台湾で管理することもできます。

    デビットカードに海外保険がついている?

    先ほど紹介した中國信託のデビットカードで航空券を全額支払うと、「旅行平安險」という海外保険のようなものがついてきます。

    この保険は、台湾から海外に旅行に行く際、飛行機内または現地の公共交通機関に乗っている時に事故にあった時の医療費を保証してくれるものです。

    突然の体調不良など(風邪、発熱、けがなど)では保証は効かないため、注意が必要です。

    台湾で銀行口座を開設するデメリット

    帰国時に現金化が必要

    日本でも口座の中の台湾ドルを下ろすことはできますが、手数料がかかってしまうので、帰国の前に現金化する手間がかかります。

    詐欺などのリスクに注意

    台湾ではITが発達しているので、最近では詐欺の方法もだんだん多くなってきています。

    ネットショッピングや光熱費の支払いの通知などでの詐欺も増えているので、デビットカードの情報を入力する際は注意が必要です。

    手続きが複雑

    日本語が話せる窓口の方もいますが、基本は中国語で説明されたり、目的を話したりしないといけないので、中国語が話せない場合は話せる友達と一緒に口座開設に行くと安心です。

    まとめ

    いかがでしたか。

    台湾生活をより便利にできるよう、役立つ情報を紹介しました。

    海外で口座開設するのは勇気が必要ですが、デビットカードなどを使ってより良い留学生活を過ごしましょう!