「清明節(せいめいせつ / Qīngmíng jié)」は、中国や台湾で春に行われる三大節句のひとつで、「春のお盆」とも呼ばれます。先祖を供養し、墓参りを行う日として知られています。 2026年の清明節は4月5日(日)です。
この記事では、清明節の由来や、台湾での過ごし方、日本との違いについて紹介します。

清明節とは?|祖先への感謝を表す日

中国語では「清明節(Qīngmíng jié)」と書き、日本語では「せいめいせつ」と読みます。
清明節は、二十四節気の「清明」に由来します。「清明」とは、大地が潤い、草木が芽吹き、空気が澄みわたる季節のこと。この時期は農作業の始まりでもあり、自然の恵みと祖先への感謝を同時に表す日となりました。
古代中国から続く風習で、唐の時代に国の公式行事となり、今日まで続いています。

台湾では清明節に何をする?

清明節は「お墓参りの日」として有名で、台湾では「掃墓節(sǎomù jié)」と表現されることもあります。
台湾では、家族で集まり、墓掃除や供え物を行うほか、「潤餅(Rùn bǐng)」や「草仔粿(Cǎo zǐ guǒ)」など清明節に因んだスイーツを食べるのも定番です。

墓参り(掃墓 sǎomù)

清明節の最大の特徴は、家族そろって墓参りをすることです。墓の周りを掃除し、雑草を取り除き、お供え物を並べて線香を焚きます。これを「掃墓(sǎomù)」と呼びます。
供え物には、果物、チキン、お酒、紙銭(冥銭)などが一般的です。紙銭は金色や銀色の紙で作られ、天国での祖先の生活費になると考えられており、お供えのほか、空に届ける意味合いで燃やしてあげることもあります。

清明節の食べ物|潤餅(rùnbǐng)

清明節に欠かせない食べ物といえば、「潤餅(Rùn bǐng)」[1]
煮豚、卵、野菜、ピーナッツ粉、甘いソースなどをクレープ生地のような生春巻きで包んだ料理です。
ほかにも、草餅のような味の「草仔粿(Cǎo zǐ guǒ)」やすあま餅のような味の「紅龜粿」が好まれ、お供えされ、食べられています。

日本のお盆との違い

清明節は「春のお盆」と呼ばれることがありますが、日本のお盆(7月または8月)とは季節も習慣も異なります。日本のお盆は祖先の霊を家に迎え入れ、送る行事です。台湾では中元節に相当します。
清明節は、農作業が始まる春の時期に、自然の恵みとご先祖様に感謝し供養を行う行事です。

2026年の清明節はいつ?

2026年の清明節は4月5日(日)です。
日曜日のため、振替休日で翌日の4月6日(月)が休みになります。清明節の前に「兒童節(こどもの日)」祝日があり、4月3日(金)〜4月6日(月)まで4日間が連休となります。

連休前後は特に北部から南下する新幹線、高速道路が大渋滞しますので、日本から旅行の際には北から南への国内移動はおすすめできません。
どうしてもこの時期に国内移動をする場合は、高鐵(新幹線)や高速バスなどの交通手段を早めに予約して確保しておきましょう。

清明節に使える中国語フレーズ

清明節の前後には、節句に関わる簡単な中国語の挨拶を覚えておくと便利です。

  • 「清明節快樂!」(Qīngmíng jié kuài lè!)=清明節おめでとう!
  • 「清明節有回老家跟家人過嗎?」(Qīngmíng jié yǒu huí lǎojiā gēn jiārén guò ma?)=清明節は実家で家族と過ごせましたか?
  • 「連假去哪裡玩?」(Liánjià qù nǎlǐ wán?)=連休はどこへ遊びに行きましたか?

まとめ

いかがでしたか?
清明節は、先祖への感謝と春の訪れを祝う大切な三大節句のひとつです。
2026年は4月5日(日)にあたり、台湾では4連休となります。
この時期は帰省や観光で街が活気づき、文化行事も多く行われます。
せっかくなら、こうした節句の意味や会話表現を学び、現地の人との交流をより深めてみませんか?

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脚注