台湾の居留証(ARC)とは
そもそも台湾居留証(ARC)とは何でしょうか?
ARCとはAlien Residence Certificateの訳で、簡単に言うと外国人用の身分証のことです。この居留証は三か月以上の滞在の時に必ず申請する必要があります。
では居留証とビザは何が違うのでしょうか?

台湾居留証とビザの違い
「ビザ」とは、その国が外国人の入国を許可するための入国証明書のことです。
ビザがないと、その国(ここでは台湾)から入国を許可されていないということになるので、不法入国となります(日本人の場合、90日以内はビザ免除のため不要)。
「台湾居留証」とは、その国での滞在・活動を許可する証明になります。
そのため、入国を許可するビザを取得した後は、必ず滞在・活動を許可する居留証を取得しなければいけません。
台湾居留証の申請方法
台湾居留証のオンライン申請

台湾居留証に必要なもの
居留証の申請に必要なものは、対面でもオンラインでも同じです。
オンライン申請の場合はJPEG / PDFデータを用意しておきましょう。
- 居留証申請書
※移民局にもおいてありそこでお手本を見ながら書くこともできますがあらかじめ記入しておきたい人は「外國人居(停)留案件申請表[6]」から申請書をコピーできます。 - パスポート+コピー
- パスポートのビザが貼られてあるページのコピー
- 証明写真 1枚
※台湾居留証取得のための写真のサイズは、縦4.5㎝×横3.5㎝のパスポートサイズ。直近2年以内に撮影されたもの。
※オンラインの場合はJPEG、サイズは413*531、容量は512KBまでです。 - 入学許可証もしくは在学証明書
- 手数料 1,000元(オンラインの場合はクレジットカードで支払い可能です)
- 賃貸契約書など現住所がわかるもの、家主の身分証明書のコピー(表裏)
※2025年4月時点では、上記が2024年1月更新の最新情報となります。申請に行くときは事前に移民局のサイトなどでご確認ください[7]。
申請の手続きが完了後、申請時に支払った手数料の領収書をもらいます。居留証を受け取る際、この領収書が必要になるので捨てずに保管して下さい。オンライン申請の場合は次に説明する方法でダウンロードします。
発行までは約14日ほどかかります。
オンライン申請の注意点
オンライン申請では、「電子居留證」をダウンロードすることができます。電子居留証の有効期限は6ヶ月ですので、必ずICカード原本を移民局で受け取りにいく必要があります。
受け取り時に必要になる領収書は、マイページの「下載專區(ダウンロードエリア)」→「收據下載」からダウンロードできます[8]。

台湾居留証の更新方法

居留証の期限が近付いてきたら更新をする必要があります。更新可能期間は期限の1か月前から期限当日までです。
例えば2025年9月5日が期限当日なら2025年8月5日~2025年9月5日の期間で更新手続きが可能です。更新手続きも移民局、もしくはオンラインで手続きが可能です。
持ち物もほぼ同じですが、下のチェックリストを参考にして下さい。
- 居留証申請書
※移民居にもおいてありそこでお手本を見ながら書くこともできますがあらかじめ記入しておきたい人は「外國人居(停)留案件申請表[9]」から申請書をコピーできます。 - パスポート+コピー
- 現在使っている居留証
- 証明写真 1枚
※台湾居留証取得のための写真のサイズは、縦4.5㎝×横3.5㎝のパスポートサイズ。直近2年以内に撮影されたもの
※オンラインの場合はJPEG、サイズは413*531、容量は512KBまでです - 在学証明書
- 手数料(1000元)
- 賃貸契約書など現住所がわかるもの、家主の身分証明書のコピー(表裏)
※2025年4月時点では、上記が2024年1月更新の最新情報となります。申請に行くときは事前に移民局のサイトなどでご確認ください[10]。
新しい居留証の発行完了後に移民局に取りに来るか、自宅に郵送するかを選べます。
30元程度(約140円)で郵送してもらえるので移民局から遠い場所に住んでいる方は郵送が便利です。
【台湾居留証】一時帰国時の注意点
台湾の大学に通う日本人の多くは夏休み・冬休みの長期休暇の時は必ず日本に帰ります。場合によっては居留証の更新期限の時に台湾にいないことも。
そんな時は、帰国前に早めに更新手続きを行いましょう。
もし2025年9月5日が更新期限だとします。しかし、更新期限前には帰れない、もしくは帰って来れるか不安な時、基本的には1か月前からが更新可能日ですが、このような場合は更新可能日をずらしてくれます。
帰る前に前倒しで更新手続きを行う場合は、先に説明した申請書類にプラスして以下の2つが必要になります。
1.台湾から日本に帰るときの飛行機のチケットのコピー
2.日本から台湾に戻ってくるときの飛行機のチケットのコピー
これだけで、期限にとらわれることなく自由に過ごすことができるので、心配性な人は事前に更新の手続きをしておくとよいでしょう。
この前倒しの申請において、注意すべき点が1つあります。それは、発行までに時間がかかるということ。申請は帰国より1ヶ月前にすることをオススメします。※申請が出発ギリギリになって居留証が受け取れない場合(発行される前に日本に帰るなど)、領収証が居留証の代わりになりますので絶対捨てないようにしましょう。
台湾の居留証の紛失に注意
居留証はその国で滞在・活動を許可する証明です。そのため、この居留証を紛失してしまうとその滞在・活動が認められないということになります。
もし紛失した場所が台湾で紛失した場合、移民局に行って再発行をお願いすれば簡単ですが、その紛失した場所が日本であれば、ちょっと面倒くさいことになってしまいます。
留学生や仕事関係で台湾に滞在している人は、台湾で滞在・活動をしているので、観光ビザとは違います。このような場合、必ずチェックインカウンターに台湾で滞在・活動をしているという証明を見せなければいけません。
この証明ができない場合、航空会社がその証明がない方を飛行機に乗せることができないのです。ですので、居留証をなくした場合、飛行機に乗りたくても、日本に帰ってくる飛行機を先に買い提示しない限り飛行機に乗れません。(観光ビザは90日間以内なのでリターンのための飛行機も90日間以内にする必要があります)
居留証たった1枚ですが、このたった1枚で不要な出費が増えます。なくさないように注意しましょう。
台湾の居留証がある場合、入国カードは不要
この居留証を持つことのメリットについて紹介していきます。
まず、居留証があれば入国カードは不要です。入国カード不要って細かいな、と思った方もいるかもしれませんが、毎回同じことを書くのは面倒に感じる人もいるでしょう。
さらに、入国カードを書かない人より早く並べるので、少し得した気分になります。
合わせて知ってほしいのが、自動出入国審査システム(e-Gate)の登録です。日本の一部の空港に自動ゲートが設置されてあるのと同じように、台湾にもこの自動ゲートがあります。台湾の空港は時間帯によってすごく並ぶこともあるので、自動ゲートの登録さえしておけば並ぶことなく入国審査をすることができます。
この自動ゲートの登録はもちろん空港でも簡単に登録ができますが、移民局でもできます。ぜひ居留証を申請するときには一緒に自動ゲートの登録もしましょう!
今回は居留証(ARC)の取得・申請方法について紹介していきました。台湾留学のはじめは、どうしてもこのような手続きが多くなってしまいます。めんどくさいですが、必ず必要な手続きですので、早め早めに終わらせておくようにしましょう。
この記事が少しでもあなたの役に立てば幸いです。
脚注
[1] 內政部移民署 本署各服務地址 ↩
[2] 內政部移民署 本署各服務地址 ↩
[3] 外國與外僑・大陸與港澳・無戶籍國民・學生線上申辦系統 ↩
[4] 快速使用 外生線上系統 ↩
[5] 外國專業人才及其親屬線上申辦系統 ↩
[6] 外國人居(停)留案件申請表 ↩
[7] 外國學生申請居留簽證手續說明 ↩
[9] 外國人居(停)留案件申請表 ↩
[10] 外國學生申請居留簽證手續說明 ↩