台湾で生活を始めたら、ゴミの捨て方を学ぶ必要があります。台湾では24時間管理人がいるような一部の新築マンションを除いて、ゴミの捨て方に厳格なルールがあります。

ゴミ出しができないと、家にゴミが溜まっていく一方です。

この記事では、台湾に居住予定の留学生や社会人に向けて、台湾でのゴミの捨て方を紹介していきます。

台湾でのゴミの捨て方

台湾でのゴミ捨ては、決められた時間に、決まった場所でゴミ収集車の到着を待ち、自らまとめたゴミを動くゴミ収集車に投げ入れるスタイルで行われます。

台湾のゴミ収集車は、決められた時間に決まった道・住宅街・路地をゆっくり走行します。

 

各地域によって回収の時間や曜日が異なるため、注意が必要です。

 

ゴミ収集車はクラシック音楽の「乙女の祈り」を流しながら走行しています。

音楽が掛かると、住民たちがゴミ袋を持って外に出てゴミ収集車を待ち始めます。

この不思議な光景は、実は日本のテレビ番組などでもよく取り上げられています。

 

また、こちらのWebサイトでは、自分が住んでいる地域のゴミ回収時間を確認することができます。

 

まずは、自宅の市区町村を選択し、住所をなるべく詳細の番地まで入力します。

例)新北市板橋区文化路2段

台湾 ゴミの捨て方

地図で表示されている場所と、時間帯、曜日を確認して、指定の場所でゴミ収集車が来るのを待ってゴミ捨てを行います。

台湾のゴミ袋は有料

台湾のゴミ袋は、市区町村によって有料と無料の地域があります。

 

台北市と新北市ではゴミ袋は有料です。

政府指定のゴミ袋は、コンビニやスーパーでゴミ袋を購入することができます。

 

台北市のゴミ袋:水色が特徴です

台湾 ゴミ袋

 

新北市のゴミ袋:ピンク色が特徴です。

台湾 ゴミ袋

現在他の多くの地域では、専用のゴミ袋を導入していませんが、台湾政府は将来的には全都市で有料ゴミ袋の実施を検討しています。

 

北部の都市である桃園縣でも、一部の地域では黄緑色の政府指定の有料ゴミ袋による回収がスタートしています。苗栗縣では政府指定のゴミ袋ではありませんが、透明の袋に限定するなど、地区別にそれぞれ決まりがあります。

 

実際には大家さんや学校のサポートセンターで教えてもらえる場合が多いので、あまり身構えなくても問題ありません。

台湾のゴミの分別ルール

台湾でのゴミの種類は大きく分けて

 

  • 一般ゴミ(中国語:一般垃圾):基本的に日本の燃えるゴミと同じです
  • 資源ゴミ(中国語:資源垃圾):ペットボトルや電池などリサイクルが可能なゴミ
  • 食品廃棄物(中国語:廚餘):食べ残しや腐った食品、果物の皮や魚の骨など主に台所で出るゴミ

 

の3つに分られます。日本と比べると、ゴミの種類自体は少なく分かりやすいと言えます。とはいえ、ゴミ回収時は、作業員の目の前でひとりひとりゴミを捨てるので、分別は日本よりも厳しくチェックされます。

3種類のゴミを混ぜて袋に入れたことがわかると、その場で怒られて、回収を拒否されてしまいます。

 

分別を間違えないよう、一般ゴミ・資源ごみ・食品廃棄物が何に当たるのか説明します。

 

一般ゴミ(一般垃圾)の種類

一般ゴミとは、再利用ができず、燃やして処分をするゴミのことです。

燃えないゴミやライターなど危険物は絶対入れないでください。

 

以下は主な一般ごみの種類です。

 

紙製品(廢紙類):汚れたティッシュペーパー、紙オムツ、ナプキン、レシート、コピー用紙、爆竹の紙くず(炮竹紙屑)など

 

プラスチック製品(廢塑膠類):サランラップ、マット、ビニール袋、おもちゃ、カード類、筆箱、消しゴムなど

 

衣類(貼身衣物、鞋類):洋服は町中に専用の回収箱がありリサイクルすることができますが、既に使い古した下着や靴など再利用できなさそうなものは、一般ごみ(燃えるゴミ)として処分できます。

 

ぬいぐるみなど布製のおもちゃ(娃娃布偶):クマのぬいぐるみなど布製のおもちゃも一般ゴミです。

 

使い捨て食器:割り箸(免洗筷)、ストロー(吸管)などお弁当を購入するとついてくる使い捨て食器も再利用できません。

資源ごみ(資源垃圾)の種類

資源ごみには大きく分けて7つあります。

 

  • 紙類:段ボールや包装紙、アルミホイル、お弁当箱や牛乳パックなど紙製のもの
  • 非容器プラスチック(非容器塑膠):DVDディスク、汚れていないビニール袋、発砲スチロールなど容器以外のプラスチック製品
  • プラスチック容器(塑膠容器):ペットボトル、洗剤やケチャップ、ソース、卵などプラスチック製の容器
  • 金属類:缶詰、ジュース缶など金属製品
  • 電化製品(電用品):パソコン、豆電球、乾電池など
  • ガラス類(玻璃):お酒や調味料で使われているガラス製の瓶、主に容器の色が透明、緑、褐色の3つで分けられる
  • 身の回りのもの(隨身物品):傘、ヘルメット、古着

食品廃棄物(廚餘)

廃棄される食べ物は以下の3つに分けられます。

 

  • 生肉や生野菜、賞味期限切れの食品など人間はもう食べることはできないが、調理をすれば豚の飼料として再利用できるもの
  • 果物の皮や蝦、貝の殻、豚、羊、牛等動物の骨、すでに腐敗している食品のような、飼料として適さない廃棄物
  • 調理後などの廃油など飼料や肥料のどちらにも再利用できないもの

 

実際に回収される際は、ゴミ収集用のバケツが3種類用意されており、以上の3つに分類をして捨てるよう指示されます。

もし適当に一つの袋にまとめて捨てようとした場合、回収を拒否されることがありますので、注意しましょう。

住む場所によって、ゴミの捨て方が違う?

実は、築10年未満で管理人がいるようなマンションには、日本の分譲マンションと同様に24時間ゴミが捨てられるゴミ捨てステーションが設備されています。このようなマンションでは、住民が捨てたゴミを管理会社のスタッフがまとめてくれるため、ゴミ袋も購入の必要がありません。

 

通常は停まらないゴミ収集車も、ゴミステーションの前に一時駐車し、管理スタッフと共にゴミ捨てを行ってくれます。このようなマンションには管理費が掛かりますが、設備の充実だけでなくゴミ捨てに関しても大きなメリットがあります。

 

住む場所を選ぶ際の参考にしてみてください

 

まとめ

台湾でのゴミ捨て方法は「ゴミ収集車の到着を待つこと」や「ゴミ分別の基準が厳しいこと」、「地域によってゴミ捨てルールが少し違うこと」など最初は戸惑うことが多いかもしれません。しかし1、2か月もすぎると自然とこの生活に馴染むことができます。

慣れてしまえば意外と簡単で、普段から効率よくゴミをまとめられるようになります。

日本との文化の違いを楽しみながら学んで、より有意義な留学生活にしましょう。