VISA(ビザ)の基礎知識
VISA(ビザ)とは
ビザとは、「外国人が自国以外に入国するための入国証明書」のようなものです。このビザがないと、その国(ここでは台湾)から入国を許可されていないということになるので不法入国となります。
日本国籍者はビザの申請なしで90日間台湾の滞在が可能です。申請は不要ですが「観光ビザ」と呼ばれています。観光ビザに必要なものは、
①有効期間が滞在予定日数以上あるパスポート
②帰りのチケット
の2つのみです。観光ビザでは海外保険の申請は必要ありません。
語学学校に通うのが90日以内であれば、観光ビザでも問題ありません。しかし、観光ビザは現地での延長ができないため、注意が必要です。90日を超えそうな場合は、一旦台湾を出国し、改めて入国することで再び90日の滞在が可能です。すぐに出入国を繰り返してその国にい続けることを行為は「ビザラン」とも呼ばれています。
滞在期間が90日以上と前もって分かっている場合は、これから紹介する台湾留学用のビザ申請をしましょう。
証明写真の注意事項
これからご紹介するすべてのビザには共通して証明写真の提出が求められます。
代表処指定の規格に合わない証明写真は一律で再提出となるので注意しましょう。
以下は代表処が示す正しい例と申請不可の例になります。詳細は代表処HPの「【必読!】申請用証明写真の規格について[1]」をご確認ください。

台湾留学のビザ① 停留ビザ
この停留ビザは1回の申請につき60日間の滞在が付与され、最大2回の延長(180日間)が可能です。
年齢制限がなく、台湾政府が認めた学校に通うことで発行されるビザです。
それ以外の学校ではビザの発行ができないため、注意が必要です。
政府認定の学校一覧は、教育部のホームページ[2]より確認できます。
停留ビザには「シングルビザ」と「マルチビザ」の2種類があります。
シングルビザは台湾滞在期間中に一度でも台湾から出国をすると使えなくなってしまうビザです。
対してマルチビザは何度でも出入国可能なビザです。ビザの有効期間中何度でも出国が可能ですが、申請費用がシングルビザの2倍かかるのがデメリットです。
「シングルビザ」申請後に、台湾で「マルチビザ」に変更することはできないため、ビザの種類は慎重に選びましょう。
ただし、審査によって「シングルビザ」のみ申請可能となる場合もあるので、留学先の学校や台北駐日経済文化代表処に必ず確認しておきましょう。
停留ビザの申請方法と必要書類
申請は、本人または代理人が直接窓口で申請する必要があります。
未成年(18歳未満)が申請する場合、ビザ申請書には本人の署名に加えて、保護者の署名(パスポートと同じ署名)が必要です。
また署名を確認するために、保護者のパスポートコピー及び親族関係が証明出来る3ヶ月以内に発行された戸籍謄本などの書類が必要になります。
詳しくは代表処HP[3]を参考にしてください。
半年以下の交換留学の場合(大学、修士課程、博士課程):
◎台湾/日本以外にある学校で発行された場合、現地の台湾の在外公館にて認証を事前に受けてください。
※現金のみ
語学留学が目的の申請:
◎ 発行機関の印鑑の押印或いはサインがあり、発行日から3ヶ月以内のもの。
◎親の名義の残高証明を提出する場合は、別途、親子関係が分かる戸籍謄本を提出してください。
◎「教育省華語文獎學金」を受けた方は、代わりに奨学金証明書原本とコピー1通を用意してください
※現金のみ
停留ビザの延長方法
延長手続きは滞在期限が切れる15日前から受付が可能です。申請は住んでいる市の移民局で行うことができ、最大2回(180日)まで滞在期間を延長可能です。
移民局の場所は、GoogleMapで「移民局」で調べると最寄りの場所を確認できます。
持ち物は、
- 延期申請書
- パスポート+コピー
- ビザのコピー
- 在学証明書
が必要です。延長手続き期間を過ぎると、「不法滞在」となるので、早めに申請しましょう。
台湾留学のビザ② 居留ビザ
台湾に180日以上滞在する場合は、居留ビザを申請します。
居留ビザ取得後は、台湾に入国後15日以内に移民局で「居留証(ARC)」を申請することで、身分証(IDカード)を取得することができ、滞在期間内台湾の出入国が自由となります。
さらに、居留証(ARC)を取得後6ヶ月以上連続で台湾に滞在すると「全民健康保險」という健康保険に加入することができます。
台湾滞在期間の間に出国したい場合は一回のみ(30日未満)なら滞在日数を通算することができます。ただし、出国していた日数は滞在日数にカウントされません。
居留証(ARC)があると、銀行口座やデビットカードの開設、その他インターネットでの買い物など様々な制約がなくなり、外国人でも様々な便利なサービスを利用することができます。
居留ビザの申請方法と必要書類
停留ビザと同様に、未成年(18歳未満)が申請する場合、ビザ申請書には本人の署名に加えて、保護者の署名(パスポートと同じ署名)が必要です。
また署名を確認するために、保護者のパスポートコピー及び親族関係が証明出来る3ヶ月以内に発行された戸籍謄本などの書類が必要になります。
初めて申請する場合:
◎復学の場合は、「新学期註冊證明」及び「休学、復学證明書」も入学許可書と一緒に提出してください。
◎在学中の方または居留証が切れた場合は、「在学證明」も入学許可書と一緒に提出してください。
◎交換留学の場合は不要です
◎復学、在学中、居留証が切れた場合は不要。
◎病院のフルネーム印が必要です。
◎健康診断書は所定の様式を使用してください。
台湾で受ける場合:行政院衛生福利部指定の病院
日本で受ける場合:指定の病院はございません。
※現金のみ
居留証を既に取得済みで期間延長する場合:
居留証を既に取得した方で延長したい際は、有効期限の一か月前から延長申請ができます。
現在は、オンラインでの延長申請も可能です。
停留ビザから居留ビザへの切り替え方法
台湾の大学や大学院・専門学校などに入学する場合は、まず停留ビザを取得して半年程度中国語を学んでから進学しよう、と考える方も多いのではないでしょうか。
停留ビザから居留ビザへの切り替えは、停留ビザでの滞在4ヶ月後に、お住まいの市の外交部領事事務局で申請することができます。
台湾留学のビザ③ ワーキングホリデービザ
「勉強もアルバイトもしたい!」という方は、ワーキングホリデービザがおすすめです。申請時の年齢が 18 歳以上 30 歳以下であることが条件の一つで、最大約1年間の滞在が可能です。
ワーキングホリデービザの申請条件
このワーキングホリデービザは誰でも申請できるわけではありません。以下のようなワーキングホリデービザを申請するための条件があります。
- 申請時に日本在住の日本国民であること。
- 過去に本国のワーキング・ホリデー査証の発給を受けていないこと。
- 申請時の年齢が 18 歳以上 30 歳以下であること。
- 休暇は台湾入国の目的で、ワーキング・ホリデーは付随するものに過ぎない。なお、査証有効期限満了前に出国すること。
- 被扶養者を同伴しないこと。(被扶養者が同じ査証またはほかの査証を取得した場合を除く)
ワーキングホリデービザの申請方法と必要書類
ワーキングホリデービザも停留ビザと同様、専用ウェブサイトで作成したビザ申請書と以下のものを準備し直接窓口に行って申請をします。
「海外適用」の明記がない場合は、別途該当書面要提出
◎ 発行機関の印鑑の押印或いはサインがあり、発行日から3ヶ月以内のもの。親の名義の残高証明を提出する場合は、別途、親子関係が分かる戸籍謄本を提出してください。
ワーキングホリデービザの延長方法
約半年に一度の延長手続きは滞在期限が切れる15日前から受付が可能です。申請は住んでいる市の移民局で行うことができ最大360日の滞在が可能。その際は、以下の準備が必要です。
- 延期申請書
- パスポート+コピー
- ビザのコピー
延長手続き期間を過ぎると、延長手続きができなくなるので早めに行動しましょう。
台湾留学のビザ④ 学生ビザ
台湾の学生ビザは、180日以内の留学であれば停留ビザ、180日以上の留学ならば居留ビザを申請します。
申請方法や必要資料は上記で紹介した通りですが、4年生大学への正規留学の申請をされる方は、ぜひこちらをご参考ください。
ビザの申請は「台北駐日経済文化代表処」で
日本で台湾のビザを準備するときは「台北駐日経済文化代表処」で申請します。
「台北駐日経済文化代表処」は、大使館や領事館と同じ働きを担っています。
日本は台湾を正式な国として認めていないため、大使館という言葉が使えず、代表処という言い方をしていますが、機能や役割は大使館と同様です。
台北駐日経済文化代表処
東京都港区白金台5-20-2
台北駐日経済文化代表処横浜分処
横浜市中区日本大通り60番地 朝日生命横浜ビル2階
台北駐日経済文化代表処那覇分処
沖縄県那覇市久茂地3-15-9 アルテビル那覇6階
台北駐日経済文化代表処札幌分処
北海道札幌市中央区北4条西4丁目1番地 伊藤ビル5階
台北駐大阪経済文化弁事処
大阪市北区中之島2丁目3-18 中之島フェスティバルタワー17階
台北駐大阪経済文化弁事処福岡分処
福岡市中央区桜坂3-12-42
台湾留学ビザまとめ
いかがでしたか。
ビザといってもさまざまな種類、申請方法があります。
簡単にまとめると以下の通りになります。
- 観光ビザ → 90日以下
- 停留ビザ → 90日以上~180日未満
- 居留ビザ → 180日以上~
- ワーキングホリデービザ → 360日(※仕事も可能)
必要な書類が漏れていないか、期限が過ぎていないかなどしっかり確認して台湾留学を楽しんでください。
目的に応じて自分に合っているビザを探してみてくださいね。
脚注
[1] 台北駐日経済文化代表処HP_申請用証明写真の規格について ↩
[3] 台北駐日経済文化代表処HP_査証 ↩
[4] ビザ申請書_注意事項 ↩
[5] 代表処HP_旅券、査証、証明関係手数料 ↩
[9] ワーキングホリデービザ申請ページ ↩
[10] 履歴及び台湾における活動の概要_所定フォーム ↩